こんにちは。ioRi(@mynameis_ioRi)です。
今回はノンプログラマーで生粋の文系社会人である私が「Python3エンジニア認定基礎試験」に1か月で合格できた勉強の方法をまとめていきたいと思います。
試験の受験を考えている方の参考になれば幸いです。
「Python3エンジニア認定基礎試験」の試験概要
問題数 | 40問 |
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出題形式 | 選択式 |
試験方式 | コンピューター上で実施するCBT(Computer Based Testing)形式 |
試験時間 | 60分 |
合格基準 | 7割正解 |
受験料 | 一般価格 11,000円(税込) 学割価格 5,500円(税込) |
4つの選択肢の中から正答を選んでいく方式です。
全40問で7割正解で合格となるので、28問以上正解していれば合格となります。
ITやプログラミングの基礎知識がどれくらいあるかにもよって、感じる難易度に差は出てくると思いますが、Python自体、シンプルで難易度が比較的低い言語と言われていることもあり、試験の難易度は比較的優しく合格しやすいと言えると思います。
少し古いデータですが、JQOS (日本資格取得支援) の統計データによると、2018年の合格割合は80.3%(3,727人中2,993人合格)だったようです。
受験前のスペック
今回受験をした私のIT系スキルは以下の通りです。
- 業務でプログラミングを利用することはない(ノンプログラマー)。
- DBからデータ参照をする機会はあるので、SQLの基礎的な部分ならなんとか
- ITパスポート、G検定の資格所持
- Pythonを始めとしたプログラミング言語完全未経験
受験の動機
私が今回Pythonの資格取得をしようと思った理由は以下の通りです。
- 業務効率化のためにPythonを利用してみたかった(Excel処理自動化、SlackBotの作成など)。
- 産休中で資格取得のための勉強時間があった。
- 育休明け、もしくは将来転職などをすることなった場合に何か武器になるものが欲しかった。
- 合格すると会社より補助が出る制度があった(受験料+奨励金1万円)
私自身はSEでもなんでもないですが、システム部門以外の人材が簡単にプログラミングを扱えると業務目線でフットワーク軽く改善を行っていけるので、今勤めている会社に限らず付加価値の高い人材になれるのでは・・・と考え、時間も十分にとれる環境にあったので勉強に踏み切りました。
認定基礎試験の資格を取るだけであれば、仕事をしながらでも十分に合格を狙える難易度だと言えます(Pythonは比較的難易度が低言語であると言われているため、他言語が扱えるような方は特に)。
ただ、そうは言っても日々色んなものに追われる中で途中で挫折せずに勉強を進めていくのは、簡単なことではない(と少なくとも私は思っています)ので、「Pythonで〇〇が実現したいから、そのための勉強のツールとして資格を利用する」という、資格取得のための目的が勉強継続の鍵になります。
勉強方法
出題範囲
Python3エンジニア認定基礎試験は出題範囲がきっちりと決まっており、その内容が公開されています。
章立て | 出題数 | 出題率 |
1章 食欲をそそってみようか | 1 | 2.5% |
2章 Pythonインタープリタの使い方 | 1 | 2.5% |
3章 気楽な入門編 | 6 | 15.0% |
4章 制御構造ツール | 9 | 22.5% |
5章 データ構造 | 7 | 17.5% |
6章 モジュール | 2 | 5.0% |
7章 入出力 | 1 | 2.5% |
8章 エラーと例外 | 4 | 10.0% |
9章 クラス | 2 | 5.0% |
10章 標準ライブラリめぐり | 4 | 10.0% |
11章 標準ライブラリめぐり─PartII | 1 | 2.5% |
12章 仮想環境とパッケージ | 1 | 2.5% |
13章 次はなに? | 0 | 0.0% |
14章 対話環境での入力行編集とヒストリ置換 | 1 | 2.5% |
合計 | 40 | 100.0% |
(引用元:基礎試験 | 一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会)
上記のうち、赤字部分の範囲が特に出題率の高い範囲(10%以上)となるため、重点的に勉強することで効率よく合格に近づくことができます。
また一方で、前述の通り、この試験は7割以上の正答率で合格ができるので、1問しか出題されないような単元はかなり軽い対策だけで差し支えないです。
参考書(人によっては購入不要でOK)
次に、私が資格勉強のために利用した参考書を列挙します。
人によっては参考書の購入は不要と考えますが、そちらについては後述します。
このトレーニングブックは、入門編の書籍としてかなり重宝しました。
フルカラーになっていて内容も嚙み砕いて書いてあり、章ごとに確認問題がついていたので、勉強をスムーズにすすめていくことができました。
プログラミング初心者に超おすすめの1冊です。
この参考書は、端から端まで読むというより、模擬試験で間違えたところや、理解があまりできていないセクション(出題範囲)の理解を深めるために、辞書的に使用していました。
前述したトレーニングブックより、何段階も進んだ細かな知識が体系的にまとめられているので、Pythonを実際に使ってプログラム構築するときも重宝しそうです。
プログラミング知識がある程度ある方は、Python公式サイトに掲載されているPythonチュートリアルの内容に試験範囲が網羅されているので、こちらを利用すれば参考書の購入はせずに合格を狙うことが十分に可能です。
Pythonチュートリアルの内容が紙の書籍で見たい場合は以下の参考書にそのままの内容が掲載されています。
ただ、内容を見るとわかるのですが、ある程度の基礎知識を前提とした文章になっているため、Python初心者やプログラミング初心者にチュートリアルは全くおすすめしません。
あくまでも有識者向けのものになり、初心者が挑戦しようとすると挫折します・・・(勉強を進めていくうちに少しずつチュートリアルの内容も分かるようになっていきますので、関数の一覧など調べものをするときには使えます)。
動画
YouTubeで以下のチャンネルも参考にしました。
こちらのチャンネルには練習問題100本ノック!などの動画もあるので、学習した内容のアウトプットにも最適です。
模擬試験
本番で慌てないためにも、受験までに必ず複数回模擬試験を受けておきましょう。
会員登録が必要なのが難点ですが、以下のサイトで無料で受けることができます。
本番の試験よりやや易しいです。
この模試で9割正解を目安に得点できるようになれば、合格できる実力がついてきたという目安になると思います。
PRIME STUDY – Python試験 無料模擬試験サイト
出題されるコードも長いものが多く、メモしないと回答を導き出せない計算問題なども出るので、本番の試験より難しいです。
したがって、この試験で7割得点できなくても本番の試験で合格することは可能ですが(私も試験直前で5割超くらいの得点率でした)、間違えた問題はなぜ間違えたのかしっかり理解しておくとかなり勉強になります。
勉強時間
参考書を1周読み、模試を繰り返し解きながら間違えやすいところは動画などで知識を補っていくような進め方で勉強をしました。
結果としては、30~40時間ほどの勉強時間で合格することができました。
リベンジキャンペーン
受験場所に制限がありますが、タイミングによっては一度不合格になったとしても無料で再受験できるキャンペーンを実施していることがあります。
Python3エンジニア認定基礎試験は受験料が1万円越え(学生は除く)と決して安くない金額ですので、資格取得を急いでいない場合は、こういったキャンペーンが実施されているタイミングを見計らって挑戦してみるものいいかもしれないですね!
実施期間:2021年12月20日(月)~2022年7月31日(日)
※詳細は上記Pythonソフトウェア財団のお知らせページよりご確認ください。
試験結果の通知
試験の合否は、受験終了の瞬間に分かります。
以下は私が実際に受験直後に受け取った結果です(725点での合格とかなりギリギリでしたのでお恥ずかしいですが・・・笑)。
正式な合格通知は受験後2週間~3週間ほどで自宅に届くとアナウンスがありました。
まとめ
資格を取ることはゴールではなく、あくまでもPythonを利用して何がしたいかが一番重要となりますが、Pythonを習得するうえで「Python3エンジニア認定基礎試験」は、基本部分を網羅的に学習できるよいツールになると思います。
合格を目指すみなさんの参考になれば幸いです!